芒野 - 植物
FC2ブログ
background movie
HOME プロフィール

日向 亮司

Author:日向 亮司
FC2ブログへようこそ!

最新記事 最新コメント
最新トラックバック 月別アーカイブ カテゴリ カレンダー
08 | 2020/09 | 10
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -

芒野

芒野に亡き師と似たる後ろ影



IMG_5020_convert_20171127053904.jpg



車はススキ原の手前の駐車場に停めた。離れていたので結構歩かされた。と言ってもマイケルでノリノリなので何ということはない。聴いたばかりのメロディーが歩調を速くしてくれる。スイスイと人を追い抜きながら歩いて行った。
記憶のある場所に到着した。ススキ原の入口である。
「あれから何年経っただろう?あれ以来、一度も来ていない」

あれからとは浜風句会の皆さんと吟行に出掛け、娘達とばったり出会ったあの時からである。「なっちゃんが今10才で、あの時は確か2才だったはずだから……」などと計算していた。平成20年10月の出来事なので9年前ということになる。道川虹洋先生と出掛けた吟行の一泊旅行。総勢17名。大涌谷を見学したあと、ケーブルカーで桃源台駅に行き、そこからバスに乗り込んでススキ原に向かっていた。片や、なっちゃんを連れての初旅行に出掛けた娘夫婦。箱根の森美術館で遊んだあと、ススキ原に向かっていた。期せずして同じ日に同じ箱根を選ぶことになったのだが、まさか広い箱根の中で出会えるとは思っていない。バスの中でメールを見ると「今、ススキ原に着いたよ」の文字。
<おお、こんなことがあるのだろうか>
神様が仕組んだイタズラかと思った。ススキ原の真ん中の広場になったような場所で出会った。
「えっ!なっちゃん?」
「どうしてここにいるの?」
「2年前のあの句会の時に生まれたなっちゃん?」
句会の皆さんに囲まれて、なっちゃんは天使のように華やかだった。とても感動的な瞬間だったことを昨日のことのように思い出す。あの時と同じ道を歩きながら思い出していた。
あれから9年経ち、先生も亡くなり、句会も辞めてしまった。「失って気付く大切な物」という言い方があるが、本当に道川先生に師事した15年間は私にとって大切な時間だったのである。
<もっと真剣に勉強しておくのだった>
<もっとたくさん教えてもらうのだった>
<もっとたくさん話をしておくのだった>
道を歩きながら涙が溢れてくるのをどうすることも出来なかった。マイケルでノリノリだった私が、その30分後にはススキ原の中で泣いているのだから情緒不安定と言われても仕方ない(笑)。
(注)前回の記事は平成25年11月2日、ひこばえ「芒」に書かれている。
                                 (平成29年作)

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
にほんブログ村

スポンサーサイト



検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR
フリーエリア