春の旅 - 人事
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春の旅

まつろはぬ熊襲の国へ春の旅



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昨年に引き続き、取引先の信用金庫が主催する「まなびの旅」に夫婦で参加してきた。今回は鹿児島の指宿温泉、霧島温泉を巡る旅である。その所々で「まなび」があるに違いない。まずは下調べとして「せごどん」こと西郷隆盛についての資料を漁っておいた。来年の大河ドラマである。地元は大いに盛り上がっているに違いない。池波正太郎や海音寺潮五郎などの本を読み、史跡などについても調べておいた。旅行に出掛ける前のいつもの私の行動パターンである。しかし、出掛けに行程表を見て驚いた。その中に「せごどん」に係わる場所がないのである。
「えっー!」
生家にも城山にも行かないというのである。辛うじて島津家の別邸「仙巌園」には行くようであるが、あとは幕末とは無縁の旅である。遥か以前に送られてきていた行程表をよく読みもしないで勝手に「鹿児島イコール西郷隆盛」と思い込んでしまった私も馬鹿であるが、「もう少しやりようがあっただろう……」と文句も言いたくなるのも分かろうというものである。大きく溜め息を付いた。しかもそれに加えて今回の旅に友人の落合社長ご夫妻が参加しないというのである。「どうしたのだろう、夫婦仲に何か問題でも生じたのだろうか?」と心配にもなってくる。品行方正な社長なので「浮気でもして……」などという推察は余計なことではあるが、「せごどん」といい、社長不参加といい、少し出鼻を挫かれての旅行となってしまった。しかし折角の鹿児島である。楽しんで来るしかない。

鹿児島に到着し初めに訪ねたのが仙巌園である。向かう車中でバスガイドさんが「三つのへ」のことを教えてくれた。
「鹿児島の方言には『へ』と発音するもの三つあります。一つ目は桜島が噴火した時に降ってくる灰のことです。灰のことを『へ』と発音します。二つ目はブンブン飛んでくる蠅です。蠅のことも『へ』と言います。そして三つ目がオナラです。これは全国共通で『へ』と言っているようです。『へ』(灰)が降っでけだ、『へ』(蠅)が飛んじょ、『へ』(屁)をひった、というように使います。これを鹿児島弁の『三つのへ』と言い、『なるほど、へぇー』とお客様が言いますと、これが四つ目の『へ』ということになります(笑)」
バスの中で笑い声が起こったかどうかは忘れたが、「なるほど」と勉強させられたことは確かである。さすがに「まなびの旅」だけのことはある。
(注)記紀神話などで国の平定事業に逆らい、抵抗し帰順しない者を「まつろわぬ者」と表現した。その「まつろわぬ熊襲の国」にのんびりと春の旅に出掛けようというのである。
                                 (平成29年作)

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