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日向 亮司

Author:日向 亮司
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ひぐらしやまた医通ひの始まりぬ



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胆嚢ポリープとは10年来の付き合いである。悪性ではないのでいつも「要経過観察」とされている。しかし急に大きくなったりすると癌化の虞れがあるというので常に注意していなければならないことになる。横浜市大病院で1年に2度、定期的にエコー検査を受けてきた。結果はいつも「問題なし」である。終わると半年後の予約をするということを何度も繰り返していた。2年前、予約していた検査を何かの都合でキャンセルしてしまったことがあった。再予約の手続きが必要だったが、その時たまたま直近に人間ドックを予約していたのでそこで診てもらえばいいだろうと考えて手続きをしなかった。ドックではもちろん「問題なし」と言われそれ以来市大病院に行かなくなってしまっていたのである。そして今回のドックでの結果である。
先生「急に大きくなっています。確認が必要です。市大には行っていますか。行っていない。それでは再び紹介状を書きましょう。必ず受けてください」
すぐに予約して受診した。
市大の先生「2年前の画像と比べて随分大きくなっています。念のために内視鏡で診てみましょう。胃カメラと同じ要領で胆嚢の内部を診ます。ちょっと大き目の管が入ります」
私「お願いします。先生、大き目の管というのは大丈夫なんでしょうか?」
先生「何が?」
私「苦しくないでしょうか?」
先生「麻酔でやりますので大丈夫です(笑)」
過去に何度も胃カメラでは苦しい思いをしている。麻酔をしているといいながら全く効かなかったこともあった。管を入れるところから抜くところまで完全に目が覚めていたのである。生身の身体に管を入れられたのだから堪ったものではない。鉄の棒のように思えていた。「オエッ~、オエッ~」「ハイ、力を抜いて」「オエッ~」「力を入れちゃ駄目ですよ!」「オエッ~、オエッ~」「ハイ、咽喉に力を入れない!」「オエッ~」
涙とヨダレの壮絶な胃カメラであった。終わってから文句を言ったが、先生も看護婦も知らぬ顔の半兵衛である。あの病院での胃カメラはあれ以来受けていない。
市大病院での麻酔は初めてである。大丈夫だろうか。

毎朝、朝礼の時に読んでいる「職場の教養」にたまたま次の文章が載っていた。
「自分がコントロールできること、できないことを分け、できないことには関心を持たないこと。自分では変えられないことをいつまでも煩っていては、未来を開くことは決して出来ない」
日米の野球界で活躍した松井秀喜氏の言葉です──と。
<フムフム……良く効く麻酔かどうかは自分ではコントロールできないことだなぁ。思い煩うのはよそう>
                                 (令和2年作)




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