2017年05月の記事 - ひこばえ
background movie

ひこばえ


2017年05月の記事

春陰

春陰や穴より覗く御神鏡



IMG_2865_convert_20170420211141.jpg



延命寺の目と鼻の先に「石井の井戸」があった。平将門が王城の地を求めてこの地を見回っていた時に途中で咽喉が渇き水が欲しくなったそうである。そこに老翁が現れて大石を持ち上げ大地に投げつけたところ、そこから水が湧き出したという言い伝えである。井戸は見当たらなかったが、いくつもの碑が建てられていて桜の木や百日紅などが植えられ大切にされているのが分かった。そのすぐ傍に「一言神社」があった。その老翁を祀っているという。常総市の「一言主神社」とは比べ物にならないほどの小ささである。
鳥居をくぐり、社殿に進んでいった。途中から妙な違和感を覚えた。何だろうと思ったが、すぐに気付いた。参道に据えられた灯篭や狛犬が左右バラバラな位置に置かれているのである(写真)。何だろう、何か意味があるのだろうか。意味もなく置かれたとしたら、相当にバランス感覚のおかしな人達の手によって造られたことになる。そんな訳があるはずがない。きっと訳があるはずだ。灯篭の文字を読んだり、狛犬を調べたりしたが分からない。もう一度、鳥居の方に戻って振り返ってみた時に意味が分かった。
「なるほど!」
鳥居から本殿まで約50メートルある。参道は真っ直ぐに進み、途中あと15メートル位を残した辺りから少し右寄りに折れるのである。なぜ折れるかと言えば、本殿の中央を目指すからである。しかし、この参道、昔は鳥居から本殿まで一直線だったようである。灯篭も狛犬もその昔の直線に添って配置されていたのである。本殿の中央に進まない参道はおかしいとの声が起きたはずである。そこで参道の向きは変えられた。そのとき、灯篭も狛犬も移動すれば良かったのである。私だったら、おそらく位置を変えただろう。しかし変えなかった。きっと、次のようなやり取りがあったはずである。現地の言葉でお届けしよう。
「参道はやっぱり、本殿の中央さ向かうのがいがっぺ」
「まっつぐしてる参道を途中から折り曲げんのぉ?」
「んだ。参拝者には本殿に向がってまっつぐ進んでもらった方がいがっぺよ」
「灯篭と狛犬は動がさねぇのが?」
「んなごどしたら、将門さまの祟りがおごっど!!おお、おっかね!」
                                 (平成29年作)
(注)最後5行の茨城弁による会話文は取引先であります岡村製作所様つくば事業所の「梅ちゃん」こと生出様にご教示いただきました。仕事中にも拘らず快くお引き受けいただき心より感謝しております。本当に有難うございました。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
にほんブログ村

スポンサーサイト
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR
フリーエリア