2017年03月の記事 - ひこばえ
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ひこばえ


2017年03月の記事

春風

春風に四股踏む真似の泥着かな



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外に出て9時40分。中にいたのは正味10分程度である。これではカズ君が相撲嫌いになってしまう、そう直感した私は慌ててもう一つの荒汐部屋を訪ねてみることにした。こちらはガラス越しの見学なので睨まれることはない。車を走らせ大急ぎで駆けつけると、部屋の回りに力士達が出ていて自転車に乗ったりして帰るところであった。稽古が終わったようである。ちょうど10時になっていた。残念とは思ったが、部屋の側まで行ってみることにした。何人かの見物客が力士と写真を撮ったりしている。カズ君の様子を見ると娘にしがみ付いて離れようとしない。力士の姿を見ただけで怖がっているようである。写真どころではないように見えた。仕方ないと思ったその時に声が聞こえた。
「写真を撮りたがっているんじゃないか。撮ってやれよ」
兄弟子が若い者に指示するような言い方だった。私達の姿を見て、そう思ってくれたようである。
「写真、撮りましょうか」
一人の力士が近づいてきてくれて部屋の看板を背に記念写真を撮ってくれた。カズ君の表情は少し緊張気味に写っていたが、そのあと別の力士が来て抱き上げて宙に放ったりしてくれたので最後はご満悦になっていた(写真)。
「とても感じが良かったね。荒汐部屋、サイコー」とは娘である。
「あまり東関部屋を悪く言うなよ。稽古中はどこもあんなものかも知れないよ」と私。
「そうだろうか。稽古が終わって急に荒汐部屋のように優しくなれるんだろうか。考えられない」と娘。相当に印象が悪かったようである。

その後、浅草の蔵前神社にお参りし鰻を食べスカイツリーに上って来たのだが、家に帰ってカズ君と相撲を取ろうとしても一向にその気にはならないらしい。いくら私が「ハッケヨイ」と言っても知らぬ顔を決め込んでいる(苦笑)。
(注)泥着(どろぎ)とは稽古場などで廻しを付けた力士が羽織る浴衣のことである。
                                 (平成29年作)

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