時候 - ひこばえ
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日向 亮司

Author:日向 亮司
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ひこばえ


時候 カテゴリーの記事

三月

三月の別れを笑ふ自虐ネタ



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Mさん(写真中央)から携帯電話に着信が入った。
<また飲み会の誘いだな(笑)>
新型コロナウイルス感染防止対策として国が不要不急の集まりには出ないようにと呼び掛けている最中のことである。
私「もしもし、また一杯やろうって言うんじゃないでしょうね。コロナウイルスの真っ只中に(笑)」
Mさん「日向さん、実は転勤ということになりまして……」
私「あれっ、定年でしたよね」
Mさん「そうなんです。嘱託で会社には残るんですが、勤務地が横浜から埼玉に変わりますので、そのご挨拶で……」
私「埼玉とはまた遠くに飛ばされちゃったなぁ」
Mさん「そうなんです。で、どうでしょうか、送別会ということで……」
私「自分の送別会を自分で企画する人も珍しいが、出ないという訳にはいかないでしょう(笑)」
Mさん「ありがとうございます。それでは都合の悪い日を何日か教えてください」
ということで、国の呼び掛けに反して飲み会が行なわれることになった。濃厚接触者となる人がどれだけ集まるかは分からないが、Mさんのためなら、たとえ火の中、水の中という物好きが何人もいる(笑)。

Mさんとの出会いは語り草となっている。私が倫理法人会の朝の勉強会に出席するようになってしばらくした頃にMさんが入会してきた。もちろん名刺交換はしたと思うが親しく口を利いたことがない。リーゼントの髪型をしっかりと決めて、真面目そうな顔付きで毎回出席して来る。<面白くなさそうな人だなぁ>と思っていたが、そう思っていたのは相手も同じで「真面目そうで面白くなさそうな人だなぁと思っていました」と当時を振り返る時に必ずMさんが言うセリフである。その関係が一変する。お互い誘われて初めて夜の勉強会に参加した時のことである。勉強会が終わって野毛の飲み屋に流れ、狭い場所でそれぞれの席に着く。特に親しい人もいないので適当な場所に座っていると、私の隣の席が一つだけ空いていてそこに座ったのがMさんである。「しょうがないんですよ、そこしか空いてなかったんですから(笑)。イヤな人の隣になってしまったなぁと思ったんですが、それも束の間、ビールで乾杯して5分後には『こんなに面白い人がいたのか』ということになりました。人は見掛けに拠りませんでした(笑)」それ以来、倫理で学ぶというよりも飲みに行くと言った方がいいほどの関係が続いていった。私がその会の会長を務めるようになってもMさんはただの会員である。しかし夜の会の出席率だけはいい。倫理を辞めてもその関係は続き、定期的に集まり、飲んで歌って楽しく過ごしている。そのMさんの送別会である。出掛けない訳にはいかない。
                                 (令和2年作)




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獺の祭

登山道具を獺の祭のごと並べ



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会場には15分前に到着した。コーデネーター役の若い男性と山登りガイドだという72才の男性が並んでいた。名前を聞かれ名簿にチェックされたあと、会場に案内された。2組4名の女性がいるだけである。
私「いやに少ないね。何人位、来る予定なの?」
男性「今日は約20名を予定しています」
本当にそんなに来るのだろうかと見ていると私の後からもゾロゾロと到着して席を埋めていった。男性6名、女性14名である。女性の方が多い。12時ちょうどに始まった。
若い男性「こんにちは。これから事前説明会を始めますが、コロナウイルスのこともあり、会社からマスクをしたままで行うよう指示がありましたので、この状態で進めさせていただきます」
見るとほぼ全員がマスクをしている。国内で感染者数838名、死者3名と先程食堂のテレビで見てきたばかりである。
若い男性「これから約2時間、コースの全容と登山に関する注意事項などを説明していきます。それが終わって30分ほど休憩し、2時半から希望者の方だけですが登山用品の店にご案内いたします」
私は説明会だけに参加するつもりである。道具はほぼ持っている。まずは富士登山の説明から始まった。今回の目的が富士山なので当たり前だが、ほぼ1時間を費やしてその話をしていた。登るコース、高山病、山小屋、トイレ、体調管理、上り下りの注意事項などである。フムフムと頷きながら聴いていたが、最後に気になる個所があった。1泊2日のコースと2泊3日のコースの違いである。
ガイドの男性「何か質問はありませんか?」
私「スミマセン。一つよろしいですか。普通、富士山は日帰りで上り下りする人もいると聞きますが、どうして2泊3日もしなければならないんですか?」
ガイドの男性「いい質問です。これは確率の問題です。今回のコースは事前に日にちを決めて登頂しますが、天候によってはどうしても途中で引き返さなければならない日も出てきます。1泊2日ですと大体75%は大丈夫ですが、25%は途中で帰ってくることになります。しかし2泊3日ですと95%は登頂できます。折角、8合目、9合目まで登って帰ってくるのは残念ですよね。私はそういうこともあって、2泊3日を勧めています」
<本当にそんなに高い確率で戻ってくるものだろうか?>いまいち信じられない気持ちである。
後半1時間は登山用品の説明である。必要な物のリストはプリントされているが、やはり説明を聞かなければ分からないようなことも多い。一つ一つ丁寧に説明されていった(写真)。特に服装のことなどについては吸湿性、発散性、速乾性などが大切であり、重ね着の重要性を教わったのは良かったと思う。防寒対策は必須のようである。
<相当に買い足さなければならないなぁ>と思いつつ、2時ちょうどに解散となった。
<まだ半年先のことだ。それより、基礎体力の方が重要だ。足腰の鍛錬を始めよう>
隣の女性「どうする。2泊3日にする?」
相方「1泊でいいんじゃない。山の上で2泊もしてたら飽きるよ」
春一番が吹き荒れるポートサイトを戻ってきた。
                                 (令和2年作)




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冴返る

図書館に玻璃の歪みや冴返る



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「愛宕山」を降りて駅に向かった。品川での待ち合わせ時刻まで2時間もある。<どこで時間を潰そう……>その時、目に入ったのが「港区立みなと図書館」の文字である。いつもは気に留めることもない図書館だが、そういう時に限って目に入って来るものである。駅の入口から180メートルとあり、いやに近い。「渡りに船」とはこのようなことを言うのだろう。中に入ると係員のような人が立っていて「こんにちは」と声を掛けてきた。もちろん挨拶は返したが、正直見張られているような感じがして違和感を覚えた。<本の盗難防止だろうか……>あまりいい感じはしない。中に入ってすぐには席に着かず、まずは館内を一回りしてみた。きれいである。本棚がきれいに見えた。何がきれいなのかと見てみると本の並び方がきれいなのである。本棚の棚の面に合わせて背表紙を揃えている。小さな本も大きな本も手前合わせに一列に並んでいるのが気持ちいい。整理整頓とはこのような美しさをも実現するのだと感心した。たまに入る図書館にいろいろと感じさせらるものである。
席に着いて手持ちの本を読み始めた。もちろん「アメーバ経営」の本である。おおよそのことは理解してきたが、実際に会社に取り込もうとすると難しそうなところが見えてくる。問題となりそうなところを読み込んでいる。
ガシャーン。突然、離れた場所で大きな音がした。「バカヤロウ!俺が〇△□……」急に何かが起きたようである。男の大声が聞こえて来る。何を叫んでいるのかは聞こえないが相当に興奮している。しかし男の声は聞こえるが、相手の声は聞こえない。静かな図書館のことなので係員が対処しているものと思われるがその声が聞こえて来ないのである。「何するんだ。このヤロウ。俺は〇△□……」5分位続いただろうか。急に静かになった。外に出されたようである。何があったのは知らないが、おかしな人はいるものである。
それよりも異常に思えたのは私の周りで本を読んだりして過ごしている人達のことである。大声が聞こえている間も誰一人としてそのことに興味を示す訳でもなく、自分のペースを守っているのである。<なになに、誰も見に行かないの?……>身体を反転させて何か見えるだろうかと探ろうとしているのは私だけである。<もしかして音が聞こえているのは私だけ?>と錯覚させられるほどの無反応である。<フムフム、我関せずといったところか……>英字新聞を読んでいる70代男性。格闘技の雑誌を読んでいる40代男性。料理のレシピを写真に収めている30代女性。週刊誌を取っ替え引っ替えしている50代男性。その他にも何人もいたのだが、誰も関心を示さない。何事もなかったかのように静まり返っている。
帰り際に入口に立っていた係員に聞いてみた。
私「さっき、何があったんですか?」
男性「えっ、何かありましたか?」
私「えっ……」
                                 (令和2年作)




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フルートの高音に春の別れかな



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賀詞交歓会が2月に行なわれるのは珍しいことではない。かながわ信用金庫の1日(土)に続き、4日(火)には横浜のホテルで横浜南優申会の賀詞交歓会が開かれた。昨年まで会計幹事をしていたのでおおよその流れは分かっているが、会長が変わって少しやり方が変わったようである。いつもはどこかから講師を招いて話をしてもらい、第二部で懇親会となるのだが今回は講話ではなくミニコンサートを開くという。会長と税務署長の挨拶のあと、コンサートの準備のため15分ほどロビーに出てウェルカムドリンクを飲みながら待つことになった。仲良くしているKさんとの会話である。
Kさん「変わったね。こんなのは初めてだね(笑)」
私「そうですね。新会長もやり方を変えようと苦労しているみたいですね」
Kさん「一泊旅行もなくなって、今年は日帰り旅行になるそうだよ」
私「聞いています。残念です(笑)」
Kさん「日向さんとももう飲めなくなるなぁ。実は今月で引退することになりました」
私「えっ、会社を辞めるんですか?」
Kさん「そう。もう俺も誕生日が来たら80だもの」
私「まだ80じゃないですか。あと10年はやれるでしょう」
Kさん「俺は大丈夫なんだけど、社長がもういらないと言うもんだから」
私「そうなんですか。残念だなぁ。それにしてもよく飲みましたねェ(笑)」
Kさん「日向さんと飲むのは楽しかったなぁ。いい思い出だらけだよ(笑)」
スマホを取り出した。いろいろな写真が写っている。
Kさん「はい、これ……」
私「あっ、ヤバイ。いつ撮ったんですか(笑)」
Kさん「これは軽井沢かなぁ……まぁ、これも今月一杯で消去しますからご安心ください(笑)」
ちょっとした淋しさを感じながらコンサート会場の席に着いた。フルートとバイオリンとピアノである。きれいなドレスを着ていて我々には勿体ないような気もする。最初に演奏したのが松任谷由美の「春よ来い」である。
<おお、いいなぁ……>
久し振りにいいものを聴いている自分がいた。全部で7曲ほど演奏したが、最後から2番目に演奏した曲が心に沁みた。その曲を演奏し終わったあと、フルートの女性が作曲者名と曲名を口にした。聞きづらかったが何とか書き留めた。「ビットイロモンキー」と記入した。曲名は「チャーシュー」と書いている。早口なので聞き取れなかったのである。帰りの電車の中でいろいろと検索してみたが出てくるものではない。最後にようやく辿り着いた。「ビットリオ・モンティ」。曲名は「チャールダーシュ」。浅田真央さんが何かの大会で優勝した時の曲のようである。家に帰って寝るまでの間に何回も聴き、翌朝の車の中でも聴き、今度の休みの日にCDを探しに行こうと考えていた。この曲を聴くたびにKさんを思い出しそうである。森進一の「女のため息」は卒業した。
                                 (令和2年作)




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春めく

春めきて人それぞれに愉悦あり



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カラオケに行く前に所属する団体の会合があり焼鳥屋がある。会合は3時から横浜駅西口のホテルで開かれた。議案の説明が長々と続き室温が熱すぎるのかすぐに眠たくなる。読み上げているSさんが「次のページをおめくりください」という度に無意識にページをめくるのだが正しいところを開いているのかどうかは分からない。満場一致の賛成をみて4時半に終了し、5時開店の焼鳥屋に向かう。道々での会話である。
私「Sさんの説明は本当に流暢ですよね。聞いているとすぐに眠たくなる(笑)」
Sさん「ありがとうございます。お陰でスムーズに議案が進んでいきます(笑)」
Sさんはその団体の常務理事であり実務の中心人物である。
その日、飲みに行ったメンバーは7名。ビールと焼鳥を注文したあとに隣に座ったK社長がラグビーの話を振ってきた。この団体の理事長である。
K社長「日向さん、この間の早稲田・明治戦を見ましたか?」
私「何の話?ラグビー?見る訳ないじゃないですか(笑)」
K社長「あああ、やはり知らなかったんだ(笑)」
私「何、何、どうかしたんですか?」
私の場合、興味のあることとないことに対する知識が極端に分かれてくる。スポーツについては全く興味がなく、周りの話に一つも付いて行けない。周回遅れの状態となる。
K社長「早稲田が11年振りに大学選手権で優勝し、盛り上がったんですけど」
私「フーン」
K社長「その早稲田の主将が斎藤君っていうんです」
私「そうなの?それがどうしたの?」
K社長「Sさんの息子さんですよ」
私「えええっ!」
Sさん「そうなんです」
私「そうなの。知らなかった。Sさんがラグビーをやってた話は聞いたけど、息子さんもやっているなんて聞いていなかった」
Sさん「すみません。特に隠していた訳でもないんですが(笑)」
私「まあ、いいから今度サインをもらってきて(笑)」
Sさん「なかなか、息子も忙しそうにしていて……」
その話のあとにI社長がゴルフの話を振ってきた。こちらにも全く興味がない。
I社長「今度、沖縄に行ってゴルフを見て来る」
私「見て来る?やりに行くんじゃないですか?」
I社長「応援、応援。応援に行くんだよ」
私「誰の?」
I社長「日向さんに言っても分からないだろうなぁ。大里桃子っていう選手なんだけど」
私「これまた、I社長の娘さんだなんて話じゃないでしょうね(笑)」
I社長「違うよ。実は2年ほど前に九州でゴルフをしている時、一緒に回っていたキャディーさんが『来月プロデビューするので応援してください』と言うんだよ。それが大里桃子だったんだけど、そうなりゃ、応援しない訳にいかないだろう。プロになっていきなりレディースで優勝。今はまだ賞金ランキング38番目辺りにいるんだけど、間違いなくこれから伸びて来るんで日向さんも応援してよ」
私「お金の掛かりそうな話だなぁ。私はテレビを観ながらそこに映っているI社長の方を応援してますよ(笑)」
スポーツ話で盛り上がった焼鳥屋を出てようやくカラオケ屋に辿り着いた。最初に入れたのが森進一の「女のため息」である。トップバッターである。入れた途端、1番の歌詞を歌ったのがK社長であり、2番がI社長となり、私には3番だけが回ってきた。
私「この1ヵ月近く、この時のために何回も練習してきたのに……(笑)」
全員「(笑)」
                                 (令和2年作)




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