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日向 亮司

Author:日向 亮司
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新茶

新茶より酒家苞に伊豆の旅



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食事をしながらの会話である。
私「伊豆の韮山に『江川酒』という酒があるんだ。ジャイアンツの江川と同じ、江戸の江に三本川。北条早雲が命名し、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康にも献上されたという銘酒なんだ」
妻「ふ~ん」
私「500年以上も前にあったお酒なんだけど、途中で製造が途絶えてしまったらしい」
妻「……」
私「ところがその製造方法を書いた文献が最近発見されて、当時と同じ製造方法で作ってみようということになった。米作りから始めて本格的に再現されたらしい。これって凄いよなぁ」
妻「そう?」
私「そうだよ。500年前の酒が飲めるんだよ。どんなものだか、一度飲んでみたいと思わない?どう?」
妻「興味なし」
私「えええっ!」
妻「貴方ねぇ、いつも何かに興味を持つというのはいいことだと思うけど、隣にいる私がいつも貴方と同じように興味を持っていると思われても困るからね。北条早雲には興味なし。そのお酒にも全く興味なし。私が興味あるのは今回は富士屋ホテルだけだな(笑)」
私「……」
妻「そういえば北条早雲について昔、調べてなかった?」
私「そりゃ、神奈川に住んでるんだから知らないでは済まないので調べたことはあったけど、ゆかりの地を回ってみたことはなかった。北条早雲にゆかりの人の所にはいろいろ行ったけどね。太田道灌を訪ねて埼玉県の越生まで行ったこともあったし、三浦道寸の道寸まつりを見に行ったこともあった。だけど早雲はなかった。今回は取り敢えずその足跡だけは回ってみたいと思ってるんだ」
妻「何にでも興味を持つ人だわねぇ。まぁ、私は美味しいものが食べれれば嬉しいけどね(笑)」
北条早雲の足跡と言ってもたくさんある訳ではない。生まれた岡山県や鞍作りなどをしていた京都などには行けるはずもない。初めての城持ちとなった沼津市にある興国寺城跡を訪ねるところから始めたいと思っていた。
                                 (令和4年作)




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茶畑

茶畑や伊豆に始まる下剋上



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ゴールデンウィーク直前になってどこかへ出掛けようと思い付いた。思い付いたのはテレビを観ていてである。泉秀樹の番組「歴史を歩く」で「北条早雲」をやっていたのである。
<伊豆かぁ。近くていいなぁ……>
調べると今年は3年振りに小田原で「北条五代まつり」も行われるらしい。5月3日なので前日に出掛けて一泊し、武者行列を見て帰って来るコースを考えた。
私「北条五代まつりを見て来ようよ。前日、富士市あたりで一泊はどう?日本平ホテルは満室みたいだけど」
妻「混みそう」
私「〇〇ホテル。連休でも空いてるようだよ」
妻「あやしげ~」
私「北条早雲ゆかりの地を巡りたいんだよ」
妻「夕食、付いてないけどいいの?」
私「いいよ。どう、そのホテル。良さそうなホテルだった?もっといいホテルがあれば変えるけど」
妻「単なるビジネスホテルだよ」
私「そう?」
妻「予約する?」
私「お願いします」
妻「全然、楽しくないなぁ。他を探してよ」
私「はいよ」
ということで、いろいろと検索してみた。
私「箱根の富士屋ホテルなんかはどう?空いてるみたいだよ」
妻「箱根でもいいの?」
私「伊豆箱根は同じエリアだよ」
妻「料金、ゴールデンウィークで急に高くなっている」
私「そりゃそうだよ」
その後もいろいろとやり取りはあったが申し込むことにした。
妻「ワ~イ、楽しみ~」
私はすぐに図書館で司馬遼太郎「箱根の坂(上中下)」を借り、アマゾンで泉秀樹「大いなる謎、北条早雲への旅」を買い、山口由美「箱根富士屋ホテル物語」を買った。試験前の一夜漬けのようなものである(笑)。
                                 (令和4年作)




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四月尽

密室の一人カラオケ四月尽



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ゴールデンウィークに入って2日目の日曜日、夕食を終えたところでカラオケの話になった。
妻「これから行ってくれば」
私「そうか。行ってくるか。一緒に行く?」
妻「私は行かない」
私「よし、初めての一人カラオケか。行ってこよう。電話してみる」
夕方の7時である。
私「もしもし、これから一人ですが、空いてますか?」
係「お時間はどれくらいですか?」
私「1時間」
係「はい、大丈夫です」
すぐに着替えて家を出た。店は家のすぐ裏である(写真)。
私「今、電話した者ですが」
係「お名前は?」
私「名前は聞かれなかった」
係「ああ、今電話くれた方ですか」
私「そう、すぐそこに住んでいる。3分で来れる(笑)」
係「メッチャ、早いですね(笑)」
料金の説明があり、会員証を作るための登録があり、5分ほどして部屋に通された。
<わっ!狭い>
3畳間もない。係員がドアを閉めて出て行ってからしばらく室内を眺めていた。
<歌う分には問題ないか……>
緑茶ハイが届いてスタートである。さっそく「サヨナラ模様」を入れてみた。100以上も聴いた曲である。
<ふるえて、いるのは……>
2回ほど歌ってみて<なるほど>と思った。
<こりゃダメだ。オレには全然合っていない>
歌っていてちっとも気持ち良くないのである。思い切り歌いたいのに妙に深刻ぶっていて気持ちが沈んでくる。
「ねぇねぇねぇねぇ」はいいのだがその手前の長いフレーズに付いていけないのである。
<この曲はやはりMさんに任せよう。オレの歌ではない>
それから10曲ほど歌ってみて、やはりいつも歌っている「宗右衛門町ブルース」あたりが私のベストカラオケのようである。何回歌っても飽きることなく気持ちいい(笑)。
                                 (令和4年作)




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春愁

春愁や耳を離れぬ別れ歌



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このコロナ禍ではあるが、集まる時には集まる仲間がいる。Mさんから「そろそろ如何でしょうか」のメールが入り、「オッケー」と返信すると関内の個室が予約される。気の置けない仲間が集まり、クダラナイ話で盛り上がり、しばらくして隣のカラオケ屋に移動する。歌好きの3人である。自分の好きな歌を勝手に歌い、人が歌っているのをほとんど聞いていない。異常に声を張り上げて歌うMさんと、思い入れたっぷりに演歌を歌い上げるOさん。誰も聞いていないというのに両名とも自信たっぷりで幸せそうである。私自身も自分の歌にしか興味がないというタイプなので、それぞれが好きな歌を勝手に歌っているという様相である。そんな中で一曲だけ「オッ!」と思った曲があった。Mさんが歌った「ねぇねぇねぇねぇ」の歌である。
私「おお、今の歌、何だか知らないけどいい歌だなぁ」
Mさん「一発屋の歌です(笑)」
私「歌い始めはよく分からなかったけど、『ねぇねぇ』が始まったら俄然いい歌に聞こえてきた。なんという歌?」
Mさん「サヨナラ模様、40年以上も前の曲です」
私「へぇ~、40年も!聞いたことなかったなぁ」
家に帰ってスマホで検索するとすぐに出て来た。伊藤敏博という人の曲である(写真)。休みの日に何回も聴いていたので耳から離れなくなってしまった。久し振りの体験である。鼻歌にも出て来る。
<ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ、抱いてよ、いつものグッバイする時みたいに抱き寄せて……>
家で習字の練習をしている時も口ずさんでいたらしい。
妻「珍しいわね(笑)」
私「何が?」
妻「それ、この間からずっと口ずさんでいるわよ。何の曲?」
私「ああ、一発屋の歌って言っていた。サヨナラなんとか……」
妻「ああ、やっぱりそうか。そうかなって思ってたんだ。伊藤敏博でしょ」
私「そうなの?知らないけど、この歌、チョ~難しい。100回聴いても全然覚えられない」
妻「元の国鉄に勤めていて、辞めて歌手になった人だと思うよ」
私「そうなの?『ねぇねぇねぇねぇ』は分かるんだけど、そこに行くまでの長いフレーズが全然頭に入って来ないんだよ。チョ~長くて、盛り上がらなくて、意味のないフレーズになってるんだよなぁ」
しかし何度も聞いて口ずさんでいる内に歌えそうな気がしてきた。カラオケ屋で試してみたくなった。
私「たまにはカラオケに行こうか」
妻「私は行かない」
私「横で聞いているだけでいいからさ(笑)」
                                 (令和4年作)




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御開帳

本尊の奥に本尊ご開帳



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経緯を長々と書いた割には人形町へのお参りはあっけなく終わった。
朝7時半に家を出て京浜東北線、京急線と乗り継いで8時半には大観音寺の前に辿り着いた。<早過ぎるかなぁ>とは思ったが本堂に明かりは点いていて入口には幟も立てられていた。コンクリートの階段を上った。左に地蔵尊が祀られ、右に韋駄天、奥に馬頭尊と盛沢山である。正面本殿の戸は開けられ、小さな観音立像の奥に例の鉄観音の大きな顔が見える。誰もいない。呼び鈴を押して寺の人を呼ぼうかとも思ったが、特に尋ねることもない。賽銭箱の横に「こちらからお昇りください」と張り紙がされているので、勝手に上がって勝手にお参りしてくださいとも解釈できる。
<どうしよう……>
暫しのためらいである。中に入る前にまずはお参りだろう。賽銭箱に百円玉を納めて振鈴を握った。鰐口にコツンと当たった。手を合わせて願い事をする。見ると左手に護摩木が置かれている。ロウソク、線香も売られているがそれぞれが120円と中途半端な金額である。護摩木300円の方が切りがいい。
<これを買って願い事を書き入れ、本堂に上がらせてもらおう>
名前を書き、裏に願い事を書き入れた。靴を脱いで上に上がった。やはり誰も出て来ない。
<護摩木はどうすればいいのだろう?>
やったことがないので手に持ったままである。正面の奥に鉄観音が見える。
<おお、これかぁ……>
写真を撮らせてもらった(写真)。まずはお参りである。私が座ってもいい場所かどうかは分からないが、正面の座布団に正座してロウソクを立て線香を上げさせてもらった。護摩木を置く場所が分からないので台の上に載せておいた。違っていてもあとから寺の人が見たら分かるだろう。
それにしても秘仏である。正面から見ようとすれば手前の観音像が邪魔をするし、横から見ると全体が見えない。見えるようで見えないところが秘仏っぽく見える。首から上と思っていたが、その下にも何かあるように見える。確認しようとすれば柵を乗り越えて内陣の中に踏み込むしかないが、そこに寺の人が現れたとすれば言い訳のしようもない。
<これでいいじゃん……>
これ以上は望むべくもない。誰もいない本堂で鉄観音と二人きりである。護摩木に書いた願い事のことを「しっかりお願いします」と伝えて帰ることにした。
人形町とは江戸時代、人形浄瑠璃の芝居小屋があったことから付いた名前だと聞く。歩いたことがなかったので、横道から入って周辺の路地を歩いてみた。小さな店が続いている。閉店した場所もある。倒産したような店もある。グルグル回っているうちに「今半本店」の前に出た。
<人形町と言えば今半だよなぁ……>
スキ焼を食べるでもなく、出て来た地下鉄の入口に戻って9時半には帰路に着いた。
                                 (令和4年作)




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